障害者雇用で就職したのに毎日怒られてしんどい…一体どうすればよいのかもうわかんないよ…
怒られるのって本当嫌ですよね。自分も含めて、怒られるの好きなんて人は見たことないです。
誰しも仕事で怒られるのは嫌なものです。しかも障害者雇用で就職したのに、怒られたとなっては「配慮されていない!」と感じる人もいるかと思います…というより結構います。
障害者側、会社側、それぞれの言い分があり、言った言わないの水掛け論になりがちです。お互いの言い分を追及していっても泥沼にはまり、すっきりしない結末を迎えることがほとんどです。
そこで今回は、毎日怒られて辛い状況に対し、どのように考え、どのように行動していくかを建設的な目線で解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
この記事を見れば知ることができること
- 障害者雇用でも怒られる理由
- 怒られる原因を考える方法
- 怒られる状況から脱する方法
それでは一つずつ見ていきましょう。
目次
なぜ障害者雇用なのに怒られるのか?

まずは、なぜ障害者雇用なのに怒られるのか?という理由を考えてみたいと思います。
前提として、障害者雇用だからといって、ミスがあれば指摘を受けることに変わりはありません。問題なのは、「怒られる」と「指摘される」の境界線が曖昧であることです。
得てして、指示者は自分があくまで注意しているという認識であることが多いです。
一方、障害者側も指摘が続くと、相手に苦手意識を覚え、平坦なトーンでの注意も「怒られる」と認識する傾向があります。まあこれは障害者雇用に限った話ではありませんが…
障害者は合理的配慮を得ている立場上、気の優しい方であればあるほど、どこか強く出られない負い目を感じていることがあります。
そこをくみ取れる企業担当者であれば良いのですが、「社会人かくあるべし」という意識が強い昔ながらの企業人の場合、仕事の姿勢を問いただす指摘をしたがる方もいます。
そのすれ違いこそが指摘の連鎖となり、「障害者雇用なのに怒られる」という構図を生み出すものと考えます。
怒られるのは連鎖する

仕事をしていてやっかいなこととして、怒られるのは連鎖するということです。障害者雇用の場合、障害特性上、指摘事項を直せないこともあるため、怒られる連鎖が生じやすいです。
障害が理由として注意を受ける事例としては、以下のようなものがあります。
<実際に怒られる事例>
- ストレス負荷から体調不良(抑うつ症状)となり、休みを取った。それに対し、上司から「障害があるのはわかるけれど、社会人である以上、体調管理は当たり前」と言われ、余計に体調が悪くなった。(うつ病)
- 特例子会社で事務職に従事。書類のケアレスミスが度重なって指摘を受けている。自分でもダブルチェックは心がけているが一向に治らない。上司から周りの人はみんなできていると言われ、怒られる日々だけが続いている。(ADHD)
- 敬語でしゃべっているつもりだが、時々口調がため口になってしまう。上司から言葉遣いに対して強く注意を受けてしまう。なんでそんなこともできないんだと毎日怒られているので仕事を辞めたい。(知的障害)
いずれも、障害がゆえに克服が難しいものばかりです。一方で、指摘をする側は「社会人たるもの」というアプローチで怒ってくるため、解決がしないまま、双方が疲弊していきます。
こんなことを言うと、企業担当者に「じゃあ見過ごせというのか!」としかられそうですが、そういうことではありません。
障害上、克服が難しい点は適した業務・環境に配置を行い、しっかりと戦力として活用できるように采配を振るうべきなんです。
そんなこと言っても、僕らからじゃどうしようもないよね…
無力感にさいなまれるのも仕方ありません…ただ、障害者側で対策できることもあります。次のセクションからは具体的な対応方法をお伝えしていきます。
障害者雇用で怒られる時の対応方法

それでは、障害者雇用で怒られることが続く場合の対応方法を順に紹介していきます。
順を追って紹介していくので、じっくり
対応方法① ゆっくり振り返る空間をつくる
まず一つ目の障害者雇用で怒られる場合の対応方法はゆっくり仕事のことを振り返られる空間をつくることです。
無関係なように感じますが、怒られている現実に対し、どのように対応を考えるかは予想以上にエネルギーを使います。
考えるだけでも体調不良になるという方も少なくないです。
そのため、何よりもまずはゆっくり考える状態を創り上げることを優先しなくてはいけません。
休日の日の当たる公園、温泉につかっている時、お気に入りの景色を見ながらの散歩…なんでもかまいません。できれば頭をボーーーっとできる状態で過ごせる環境を作り出しましょう。
良いことも悪いことも、ある程度冷静に思い出せる環境が望ましいです。
逆にオススメしないのが平日の深夜帯です。こういった仕事と地続きの時間帯だと翌日の不安からネガティブなイメージしか生まれず、今後どうしていくかまで頭が回りにくくなります。
対応方法② 怒られている内容を整理する
2つ目の障害者雇用で怒られる場合の対応方法は、怒られている内容を整理することです。
ついつい怒られることが続くと、「あんな口調で怒りやがって…」と怒られた時の上司の顔つきや言葉遣いにばかり意識しがちです。
ですが残念ながら、いくら思い出しても現状は変わりません。まずは、怒られている内容を整理することからはじめてみましょう。
以下のように、状況を整理するシートを紙に書いてみましょう。

スマホでも良いですが、自分で書いてみると、より頭で整理しやすくなります。
実際に怒られる内容を書いてみましょう。

どの場面でどんな風に怒られるかを書いてみました。怒られるのは何かしら仕事との因果関係があることが大半です。
どういった場面で怒られるかを書いていくことで、因果関係を整理していくことが目的です。
対応方法③ なぜ怒られているかの原因を考える
3つ目の障害者雇用で怒られる場合の対応方法は、なぜ怒られているかの原因を考えてみることです。先ほどのシートで怒られた際の状況を書いてもらったかと思います。
次はそれぞれ怒られた内容に対して、なぜミスが起きるのか・状況が発生するのかを整理していきます。実際の記載例を見てみましょう。

「チェック漏れで怒られる→作業量が多くて焦るから」、「休みが続いて注意される→怒られるたびに余計に具合が悪くなるから」といった具合に、それぞれの内容への原因を明らかにすることができました。
さきほどよりも、状況が見える化されてきたのではないでしょう
対応方法④ どうすれば怒られなくなるか対応を考える
4つ目の障害者雇用で怒られる場合の対応方法は、怒られる原因をどのように緩和させられるか対策を考えることです。
さっそく記載例を見てみます。

どのようにすれば、ミスの原因を緩和させられるかを書いてみました。一つだけではなく、思いつく限り書いてもらって構いません。
例から抜粋すると、書類チェックでのミスは、作業量が多いことでの焦りから生じることが原因です。そのため、どこをチェックすれば良いかリストを作成しておくことで、焦りを軽減させるという対応策を考えてみました。
多少的外れでも良いので、どんどん書き出してみましょう。思わぬヒントが隠れているかもしれません。また、家族や気の置けない友人がいれば一緒に協力してもらっても良いでしょう。
自分で対応可能か不可能かを整理する
「自分で対応」って文字が入っているけれど、何の意味があるの?
良い点に気づきましたね!これは仕事を今後続けていくかの指標にするものです。
シートの対応欄に「自分で対応」の文言があったのはお気づきでしょうか?
これは文字通り、考えた対応方法が自分でできるものかどうかを書き表したものです。
まずはそれぞれに可能か不可能かを書いてみましょう。

結論から言えば、全て自分で対応可能と書いた方は、一旦は書いた対応にチャレンジしてみた方が良いと思います。
理由は簡単で、まだ改善できる余地があるのに辞めることを考えてしまうと、辞めぐせがついてしまうからです。もちろん休職などの極度の体調不良に陥る場合は別です。療養を優先しましょう。
ただ、おそらくは自分で対応不可が混じっている方、もしくは対応不可しかない方が大半なのではないかと思います。
こういった方はどうすればよいか?次のセクションで解説していきます。
対応方法⑤ 仕事を続けたいかを考える
最後の障害者雇用で怒られる場合の対応方法は、仕事を続けたいかを考えることです。
これまでのセクションで対応方法まで考えられたものの、自分で対応ができないことがあぶりだされたかと思います。
自分で対応できないということは、外部の支援機関の手を借りざるを得ない段階にあると言えます。
仕事を続ける場合は地域の就労支援機関、転職を考える場合は障害者雇用専門の転職エージェントを活用する方法が一般的です。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらかを活用すれば悩みが全て解決されるわけではありません。
自分でメリット・デメリットを考えて選ぶ…当たり前のようですが、結構難しいんです。ストレスがたまっている状態だと、視野が狭くなりがちです。
救いを求める心境で訪れる方が多いですが、支援機関も万能ではありません。それぞれに一長一短があります。
依存してしまうと、うまくいかなかった時に支援機関のせいにしてしまい、自分事として問題を考えられなくなる方もいます。
前置きが長くなりましたが、前提の考え方として非常に重要なため書かせていただきました。以上を踏まえたうえで、どちらを活用するか考えるようにしていきましょう。
仕事を続ける場合:就労支援機関を活用する
仕事を続けていきたい場合は、地域の就労支援機関を活用しましょう。
障害者の就労支援機関では、企業訪問などを通して、自分では対応できない課題に対して企業との間に入ってくれます。
例えば、先ほどのシートの対応方法に「具合が悪くなりがちであることを理解してもらう」と記載しました。
実際、体調を理解してもらえれば、働きやすさはかなり向上すると思います。しかし、自分で言ったところで、甘えと捉えられかねない会社も多くあることでしょう。
そこまで思われなかったとしても、自分から申し出るにはハードルが高いものです。
就労支援機関の立場から、企業に障害特性や配慮点をお伝えすることで、説得性を持たせることができ、配慮を引っ張り出しやすくなります。
ただ、全てがかなうわけではありません。一度拒否反応を示した上司がその場からいなくなるわけではないですし、企業側の対応次第では、解決がはかれないことも考えられます。
それでも、今の仕事に愛着があるのであれば頼ってみるのも選択肢です。その際は、ぜひ怒られた内容・原因・対応方法を記載したシートを見てもらってください。
支援を行う上で、非常に重要な資料になります。
就労支援機関の代表例としては、障害者就業・生活支援センターが挙げられます。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
→障害者就業・生活支援センターとは障害者雇用の何でも屋!働くを楽にするためのサービス内容を総まとめ!
退職する場合:転職エージェントを使ってみる
退職を考える場合は、障害者雇用専門の転職エージェントを活用することがオススメです。
転職エージェントは障害者雇用求人を中心に取り扱っているため、障害者雇用事情に精通しています。自分で求人を探すよりもはるかに効率的に転職活動を進めることができます。
今では転職エージェントを活用しての就職は一般的になってきているため、企業から色眼鏡で見られることはまずありません。転職することで条件面や心理的側面が楽になるケースも多いです。
一方、転職することが根本的な問題解決にならないこともあります。
たとえば、不満があっても何でもため込んでしまう方の場合、別の環境に移っても、同じように抱え込み離転職を繰り返すケースもあります。
働いている以上、不満なことは少なからずあります。転職することで同じ不満点は出ないのか?出たとしたらどう対応するのかは必ず想定しておくようにしましょう。
障害者雇用専門の転職エージェントでは、ランスタッドがオススメです。担当があまり変わらず、継続的なサービスを望めます。
↓ランスタッドへのリンクはこちらから

転職エージェントについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
→障害者雇用専門の転職エージェントを使うメリット4選!【使わないと後悔します】
→障害者雇用でホワイト企業に就職したい方にオススメする転職エージェント4選
まとめ
- 障害者雇用でも怒られる上に、障害特性上、繰り返し指摘がされやすい
- 怒られる内容・原因・対応方法を考え、自分で対応できるかどうかを考えてみる
- 対応できなくても仕事を続けたいなら支援機関、転職するなら転職エージェントを頼る
いかがでしたか?
仕事である以上、障害者も健常者も怒られることはありますが、障害者は特に怒られる連鎖になりやすいです。しかし、対応次第ではしっかりと怒られる環境を軽減させることもできます。
今回の記事を参考に、どのように対応するかを自分なりにまとめてみてくださいね!