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精神保健福祉士を目指すためのおすすめ大学6選【現役支援員が忖度抜きで紹介】

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将来、精神保健福祉士になって活躍したいです!でもどこの大学に行けばよいのかわかりません…

精神保健福祉士の資格取得を目指せる大学はたくさんあります。その分、選択肢もあって迷いがちですよね。

年々、精神保健福祉士の学習ができる大学が増えてきており、どこがおすすめなのか迷う方は少なくありません。

そこで、今回は社会福祉学科を卒業し、現役の精神保健福祉士である筆者が、どのように大学選びをすればよいのか、おすすめ大学がどこかを解説していきます!ぜひ最後までご覧ください。

この記事を見れば知ることができること

  • 精神保健福祉士を学べる大学の数・種類
  • 精神保健福祉士のおすすめ大学の選び方
  • 福祉単科大、総合大学それぞれのおすすめ大学

それでは一つずつ見ていきましょう!

精神保健福祉士を目指せる大学は全部で112校!

精神保健福祉士になるには、4年制大学で指定科目を履修し、毎年1回ある国家試験に合格しなければなりません。

精神保健福祉士の資格取得を目指せる大学は令和4年3月時点で、全国に112校(参照:スタディアプリ)あります。

国内のほとんどの福祉系学部は社会福祉士の受験資格を取れますが、精神保健福祉士の場合、名の知れた大学であっても精神保健福祉士の受験資格は取れないケースがあります。

くれぐれも入学後に知るといったことがないように注意しましょう。

精神保健福祉士を目指す場合、社会福祉系の学部のみを取り揃えている福祉単科大学で学ぶのが主流ですが、総合大学の社会福祉系学部(学科)で学ぶパターンもあります。

総合大学は、法学部や理工学部といった、複数の学問領域を取り揃えている大学を指します。みなさんがイメージするような一般的な大学と考えて差し支えありません。

精神保健福祉士は大学を卒業してからも取得は可能ですが、現在高校生である場合は、これら福祉単科大学・総合大学の中から、進路を選ぶ必要があります。

100校以上あったら、どう選べばよいかわからないよ…

いきなり具体的な学校を選ぶのではなく。まずは福祉単科大学と総合大学のメリット・デメリットを整理するのがポイントですよ!

なお、精神保健福祉士の将来性ややりがいは以下の記事にて紹介しています。ぜひご覧ください。

精神保健福祉士になるのはやめたほうがいい?会社員からPSWになって良かったと思える3つの事実

福祉単科大学と総合大学、どっちがおすすめ?

さて、精神保健福祉士を目指すうえで、単科大学と総合大学ではどちらがおすすめなのでしょうか。

一言でいえば、「人による」というのが実際のところです。

どっちの方が上というわけではなく、それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分にはどちらが合っているかを見極めていくことが重要になります。

福祉単科大学のメリット・デメリット

福祉単科大学のメリットは、なんといっても資格試験合格に対するノウハウが蓄積されている点です。

そもそもが社会福祉士なり精神保健福祉士になりたいという人が集まってくるため、試験合格に向けて、学校側の手厚いサポートを期待しやすいです。

また、卒業後の進路も福祉系が中心となります。卒業後のイメージがしやすいほか、横のネットワークが築きやすい点も見逃せないおすすめポイントです。

精神保健福祉士の資格取得に力を入れたい、将来福祉の仕事に就くことを強く希望している人には、福祉単科大学の進学はおすすめといえるでしょう。

一方で、福祉単科大学は総合大学に比べて規模が小さい点から、サークル活動が小規模なことが多いです。大学によっては、夢描いていたキャンパスライフのイメージと異なる可能性もあります。

また、福祉単科大学は福祉を中心に学ぶ観点から、一般企業就職を視野に入れている人には、あまりおすすめできません。

やっぱり福祉単科大学ってつぶしが利かないから、企業就職に不利なの?

よく誤解される考えですが、福祉単科大学だからマイナスイメージに直結するわけじゃないですよ。

福祉単科大学が就職に不利になる理由は、企業就職の際のノウハウや情報収集がしにくい点と、学生側の意識にあります。

就活は情報戦になるため、SNS全盛の現在であっても、同級生・卒業生との情報交換は重要になります。福祉単科大学の場合、どうしても福祉系に就職が偏る点で、一般企業就活の進め方のイメージが付きづらくなります。

参考として、日本社会事業大学の社会福祉学部では、一般企業就職が2%となっており、福祉系就職が大半であることが読み取れます。

そのため、学生側も一般企業就活に高いハードルを感じてしまい、有名総合大学の学生よりも自信を持ちにくくなります。

企業側ではなく、学生自身が「福祉大学なのに大丈夫かな…」とマイナスイメージを貼っているわけです。

実際、福祉単科大学であっても有名企業に就活をしている人は存在します。最終的には本人次第と言えます。

とはいえ、4年間という時間は短いものではありません。朱に染まれば赤くなるという言葉もある通り、環境要因は無視できません。

福祉関係以外の進路も視野に入れている方は安易に福祉単科大学へ進学するのはおすすめできません。

<福祉単科大学をおすすめする人>

  • 将来、精神保健福祉士の仕事に就くことを強く希望している人
  • 精神保健福祉士の国家試験のサポートを手厚く受けたい人

<福祉単科大学をおすすめしない人>

  • サークル活動など、課外活動を充実させたい人
  • 福祉系以外の就職も考えている人

総合大学のメリット・デメリット

次に、精神保健福祉士を目指すうえでの総合大学のメリット・デメリットを紹介します。

総合大学のメリットは一般企業への就活においても不利にならない点が挙げられます。

総合大学の福祉学部の場合、一般企業への就職も視野に入れている学生も多いです。特に高偏差値であればあるほど、その傾向が強く現れています。

一例として、法政大学現代福祉学部では、医療・福祉分野に進む学生は18.9%となっています。むしろ福祉分野に進む学生の方が少数派となっており、決して他学部と引けを取ってはいません。

福祉学部自体が物珍しいものではないですし、私自身、就活の際に「なんで福祉学部なのにウチなの?」と言われたことはありません。

また、マンモス大学であればあるほど、学内外の交流も盛んです。サークル活動などの課外活動が盛んです。こうした多種多様な交流は、福祉職に不可欠な「人間関係の引き出し」をつくることにつながります。

総合大学特有のおすすめポイントと言えるでしょう。

一方で、福祉単科大学よりも、精神保健福祉士の資格取得サポートが劣りがちな点が総合大学のデメリットです。

一般企業に進む人もいるということは、裏を返せば、精神保健福祉士の資格取得への後押しが弱いことにもつながります。学生のニーズが少ないわけですからね。

良くも悪くも学生主体の大学も多い印象を受けます。

また、低偏差値の総合大学福祉学部の場合、上に上げたメリットを享受できないリスクも覚悟しておきましょう。

あくまで傾向の話ですが、学生の質は偏差値とも比例します。低偏差値であるほど、無気力な学生も増えがちです。

適当な大学選びをすると、「福祉単科大学ほど熱意も無いし、有名大学ほどの活気もない」という憂き目に合うことも十分にあり得ます。

<総合大学をおすすめする人>

  • 福祉系分野以外の就職もしやすい
  • 充実した課外活動により視野の広さを身に着けたい

<総合大学をおすすめしない人>

  • 精神保健福祉士の資格取得サポートを手厚く受けたい人
  • 大学に入りたいというだけの気持ちの人
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精神保健福祉士を目指すためのおすすめ大学(福祉系単科大学)

それでは、いよいよ精神保健福祉士のおすすめ大学を紹介していきます。

まずは福祉系単科大学のおすすめを紹介します。精神保健福祉士学習の伝統・ノウハウの蓄積や国家試験の合格率、教育のきめ細やかさの観点から3校ピックアップしています。

日本社会事業大学

一つ目の精神保健福祉士のおすすめ福祉系単科大学は日本社会事業大学です。

第23回精神保健福祉士試験合格率は59.1%(22名中13名合格)です。

日本社会事業大学は、東京都清瀬市に所在する言わずと知れた福祉の伝統校です。「福祉の東大」とも呼ばれた時代がありました。

1946年に中央社会事業協会が経営する日本社会事業学校が前進です。

元々は厚労省が設立・認可を促した歴史があります。私立大学のくくりではあるものの、実質は準国立大学と言っても差し支えはありません。

そんな沿革もあってか、学費も一般的な私立大学よりも安い点が特徴です。家計が心配な世帯には特におすすめですね。

伝統校だけあって、福祉のネットワークは幅広く、高齢・児童・障害以外にも、地域福祉・低所得者など、あらゆる福祉課題に対応するソーシャルワーカーを生み出しています。

精神保健福祉士として活躍したいという熱意のある学生の期待に応えられるだけの学習の場が用意されていることでしょう。

OB紹介のページをリンクしておきますので、興味のある方はご覧ください。

日本社会事業大学 受験生向けサイト

日本福祉大学

次の精神保健福祉士のおすすめ福祉系単科大学は日本福祉大学です。

第23回精神保健福祉士試験合格率は70.0%(30名中21名合格)です。

愛知県に所在する福祉大学で、社会福祉学部以外にも、経済学部、健康科学部、教育・心理学部、国際福祉開発学部などを設置しています。

厳密には福祉単科大学とは言えないかもしれませんが、建学コンセプトは「ふくしの総合大学」であり、全学部共通して、福祉視点を持っての地域課題解決をモットーとして挙げています。

日本社会事業大学、東北福祉大学と並び、福祉三大学として並び称されています。

日本福祉大学の社会福祉学部は精神保健福祉士受験はもちろん、全専修において社会福祉士受験資格を得ることができます。

そのため、履修の組み方次第では、社会福祉士・精神保健福祉士のダブル取得も可能になります。もちろん相応の負荷がかかるとは思いますが、いずれダブルライセンスを視野に入れる方にとっては、うってつけの大学です。

また、通信教育部も設置しているため、すでに社会人で大卒資格がない方にとっても、おすすめの大学です。

関西福祉大学

3つ目の精神保健福祉士のおすすめ福祉単科大学は関西福祉大学です。

第23回精神保健福祉士試験合格率は56.3%(16名中9名合格)です。

日本福祉大学は兵庫県赤穂市に所在する福祉大学です。社会福祉学部、教育学部、看護学部から成り立っており、看護師や養護教諭などの保険医療・福祉教育者の養成にも力を入れています。

1997年に創立された歴史としては浅い大学ですが、教育のきめ細やかさには定評があります。

関西福祉大学は、アカデミック・アドバイザーという、4年間の学校生活、進路において相談ができる担任制度をもうけています。

キャリア開発課と連携して、学生一人ひとりのサポートにあたることをウリとしており、とにかく手厚いサポート体制が特徴と言えるでしょう。

精神保健福祉士受験は、普段の学業とは別に試験対策をしなければなりません。スケジューリングが苦手な学生にとっては、経験豊富な指導者がいつでも相談に乗ってくれるというのは、とても心強いと思います。

精神保健福祉士を目指すためのおすすめ大学(総合大学)

それでは精神保健福祉士を目指すためのおすすめ総合大学を紹介していきます。

いずれも社会福祉の伝統校でありながら、一般企業就職する場合であっても、学歴フィルターを通過できるレベルの大学です。

入試定員厳格化の影響もあり、試験をパスするのは容易ではありません。しかし、入学できれば福祉の世界に進む進まない問わず、自身の人間性を高める機会に恵まれることでしょう。

法政大学現代福祉学部

1つ目の精神保健福祉士のおすすめ総合大学は法政大学です。

第23回精神保健福祉士試験合格率は75.0%(8名中6名合格)です。

法政大学は東京六大学に属している有名大学です。難関私立大学群であるMARCHの一角をなしており、毎年多くの受験者がいます。

市ヶ谷キャンパスが本キャンパスですが、精神保健福祉士を学べる現代福祉学部は多摩キャンパスにありますので注意しましょう。

法政大学のウリは、2年生を対象に行う海外研修プログラムです。福祉先進国であるスウェーデンへの研修を通して、福祉の見聞を広げるプログラムです。

参加するには選抜試験をパスする必要がありますが、学生時代に福祉研修を行える機会はそうそうありません。

また、フィールドスタディ入門という各分野の専門家を招いての講演授業があります。実習の前段階の選考履修科目として位置づけられています。

このように、視野を広げるための科目が多く含まれている点が法政大学の特徴ともいえます。

関西学院大学人間福祉学部

2つ目の精神保健福祉士のおすすめ総合大学は関西学院大学です。

第23回精神保健福祉士試験合格率は100.0%(9名中9名合格)です。10人以下の受験者数とはいえ、全員合格は素晴らしい実績です!

関西学院大学(通称:関学)は関西の難関私立大学群である関関同立の一角です。「おしゃれ」、「洗練されている」といったイメージがあり、関東の青山学院大学と似通った存在として語られることが多いです。

精神保健福祉の資格取得を目指せる人間福祉学部が所在する西宮上ケ原キャンパスは、まさに美しいの一言!

洗練された環境の中で学べる4年間になることでしょう。

関学の特徴としては、実践演習が豊富であることです。ラボラトリー形式の実践演習をウリにしており、相談援助を対面形式で演習する機会を数多く設けています。

また、日本手話を言語履修科目として組み込むことができ、現場で活用できる知識・体験を積極的に組み込もうという姿勢がうかがえます。

もちろん、関関同立の一角だけあり、一般企業就職となる場合でも有利に働きやすいことでしょう。

東洋大学ライフデザイン学部

3つ目の精神保健福祉士のおすすめ総合大学は東洋大学です。

第23回精神保健福祉士試験合格率は51.7%(29名中15名合格)です。

東洋大学は中堅私立大学群である日東駒専の一角をなしており、同ランクの大学の中では特に人気のある大学とされています。

先に紹介した、法政、関学より一段レベルは落ちるものの、合格のためにはしっかりとした勉強計画や期間の確保が必要です。

東洋大学で社会福祉を学ぶ学科は社会学部社会福祉学科とライフデザイン学部生活支援学科があります。そのうち、精神保健福祉士の資格取得を目指せるのはライフデザイン学部です。

2021年より、赤羽台キャンパスに移転されています。

東洋大学は、社会福祉士や精神保健福祉士の資格取得サポートが、非常に充実している点が特徴です。

4年生が参加できる自主的な勉強会のほか、国家試験対策学習室でのグループ学習など、福祉単科大学に引けを取らないサポート体制です。

総合大学ならではの良さと福祉単科大学ばりの専門性がハイブリッドで融合した大学と言えるでしょう。学習に専念できる環境として、自信を持っておすすめできる一校です。

まとめ

  • 精神保健福祉士は福祉単科大学、総合大学のどちらで学ぶかを、メリット・デメリットを比較して考える
  • 福祉単科大学のおすすめ大学は、日本社会事業大学、日本福祉大学、関西福祉大学
  • 総合大学のおすすめ大学は、法政大学、関西学院大学、東洋大学

いかがでしたでしょうか?

一見どこの大学も同じように見えても、それぞれの学校に特色や歴史に応じた学びがあることがわかったかと思います。

また、福祉単科大学と総合大学で大学の雰囲気やキャンパスライフも異なるため、積極的にオープンキャンパスなどで情報を収集するとよいでしょう。今回の記事をぜひ参考にしてみてくださいね。

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