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精神保健福祉士の難易度を社会福祉士と比較!なめると落ちます!【社会福祉士と同難易度】

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キャリアアップのために精神保健福祉士を取りたいと思っています。社会福祉士よりは簡単でとるのも楽なんですよね?

いえいえ!精神保健福祉士は社会福祉士と同難易度と言っても差し支えない資格です。油断禁物ですよ!

精神保健福祉士は社会福祉士と並んで、福祉系資格ではメジャーな資格の一つです。

「福祉系資格で一番難しいのは社会福祉士」というイメージから、精神保健福祉士は社会福祉士と比較して簡単な資格とイメージされがちな方がいます。実際にそのように断言しているブログも散見されます。

しかし、実際のところはどうなのでしょうか?今回の記事では様々な観点から精神保健福祉士の難易度の比較をしてみます。

この記事を見れば知ることができること

  • 精神保健福祉士と社会福祉士の合格難易度の差
  • 精神保健福祉士の受験者層
  • 精神保健福祉士の問題傾向

それでは一つずつ見ていきましょう!

Contents

精神保健福祉士は社会福祉士と同じ難易度!

ズバリ、結論から言うと、「精神保健福祉士は社会福祉士と同じ難易度」です。

え?だって精神保健福祉士の合格難易度は6割以上で、社会福祉士は2割程度ってどこかのデータで見ましたよ!明らかに社会福祉士の方が難しいじゃないですか!

それは数字のマジックです、実際の問題や受験者属性をリサーチしてみると、数字ほどの難易度の開きはありませんよ。

以下は、精神保健福祉士と社会福祉士の合格率を過去5か年で比較したものです。

精神保健福祉士・社会福祉士合格率(過去5か年)

精神保健福祉士社会福祉士
平成28年度61.6%25.8%
平成29年度62.0%30.2%
平成30年度62.9%29.9%
令和元年度62.7%29.3%
令和2年度62.1%29.3%

精神保健福祉士がどの年度も6割を超えている一方、社会福祉士は高い年度でも約3割に留まっていることがわかります。

これだけ見ると、「社会福祉士の方が圧倒的に難しい!」と勘違いを引き起こしてもおかしくありません。

それでも、なぜ精神保健福祉士と社会福祉士の合格難易度は同じと言い切れるのかについて、様々な観点から解説していきます。

試験内容から見る合格難易度

まずは試験問題内容の観点から精神保健福祉士と社会福祉士の合格難易度を比較してみます。

問題難易度は同じ

精神保健福祉士・社会福祉士の合格難易度に差がないとする理由に、問題難易度は同じということが挙げられます。

精神保健福祉士と社会福祉士はそれぞれの専門科目と、両資格とも同じ問題で構成される共通科目に分けられています。

精神保健福祉士の専門科目は以下の通りです。

<精神保健福祉士 専門科目>

  • 精神疾患とその治療
  • 精神保健の課題と支援
  • 精神保健福祉相談援助の基盤
  • 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
  • 精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム

社会福祉士の専門科目は以下の通りです。

<社会福祉士 専門科目>

  • 社会調査の基礎
  • 相談援助の基盤と専門職
  • 相談援助の理論と方法
  • 福祉サービスの組織と経営
  • 高齢者に対する支援と介護保険制度
  • 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
  • 就労支援サービス、更生保護制度

共通科目は以下の通りです。

<共通科目>

  • 人体の構造と機能及び疾病
  • 心理学理論と心理的支援
  • 社会理論と社会システム
  • 現代社会と福祉
  • 地域福祉の理論と方法
  • 福祉行財政と福祉計画
  • 社会保障
  • 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
  • 低所得者に対する支援と生活保護制度
  • 保健医療サービス
  • 権利擁護と成年後見制度

精神保健福祉士・社会福祉士ともに、共通科目の方が科目数が多く、試験対策に労力がかかります。というのも、共通科目は実務に関連性が薄い統計調査などから出題されたりと、科目そのものへのとっつきづらさがあるのが理由です。

上の画像は、福祉行財政と福祉計画という科目で実際に出題された問題です。地方財政の状況について問う設問であり、自治体の歳出傾向を事前に学習していなければ答えられません。

覚えていればなんてことないですが、目的別歳出と聞いた途端に面倒くささを覚える人は少なくないと思います。

このように精神保健福祉士・社会福祉士の難易度のウェイトを占めているのは共通科目であることから、問題難易度に差はないと言えます。

なお、勉強期間は社会人であれば最低でも3か月間は確保しておきたいところです。基本的には過去問・参考書を通しての独学が中心になります。

なめてかかると普通に落ちる試験ですので、しっかり前もっての学習が必要です。

精神保健福祉士の勉強方法は、以下の記事で詳しく取り上げていますので参考にしてみてください。

【2022年】精神保健福祉士の勉強法解説!最短3か月で誰でも働きながら合格可能!

専門科目難易度にも差はない

それでも合格率に差があるのは事実ですよね?じゃあ専門科目の難易度に差があるんじゃないですか?

個人の得意不得意はあるかもしれませんが、大きく差が生じるほどの難易度は無いです。

精神保健福祉士・社会福祉士に関して、専門科目によって難易度の差が生じていると考える人はいるかと思います。

ただ、専門科目は、どちらも実務に即した法令や事例などが出題されるため、共通科目よりもはるかにとっつきやすいです。

上の画像は社会福祉士の専門科目である相談援助の理論と方法です。先ほどの共通科目の問題と比べていかがでしょうか?

実際の相談場面を想定した問題であり、社会福祉士の学習をした方にとっては、難問ではありません。

実際にこうした事例問題は正答率が高く、社会福祉士の専門科目だけ特別難易度が高いわけではありません。

以上のことから、試験問題から見ると、精神保健福祉士・社会福祉士は同じ難易度であるということが言えます。

ちなみに、どちらの資格も「共通科目を最少失点で抑えて、専門科目で稼ぐ」という戦略で学習を進めるプランが有効です。

合格基準に差はない

精神保健福祉士と社会福祉士はどちらも合格基準に差はありません。

精神保健福祉士・社会福祉士の合格基準

  1. 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
  2. 1を満たした者のうち、試験科目の各科目群すべてにおいて得点があった者。

どちらも総得点60%程度を合格基準としています。また、トータルで高得点でも、一つでも0点の科目があるとその時点で不合格となります。

もし、合格基準点が精神保健福祉士だけ低い…などの理由があれば、社会福祉士の方が難易度が高いといえるかもしれません。

しかし、合格基準が同じである以上、社会福祉士の方が難易度が高いことの証明にはなりえないことがわかります。

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受験者属性から見る合格難易度

試験問題に差がないのはわかりました。でも合格率の差がここまで顕著なのは何か原因があるのでは?

合格率の差が生じている原因は、受験者属性と共通科目免除制度にあります。

試験問題に差がないとわかっても、合格率の差がダブルスコアだと、何か理由があると思うのが当然だと思います。

ズバリ、その原因とされているのは、受験者属性と共通科目免除制度にあります。

精神保健福祉士の方が本気の受験者が多い

精神保健福祉士の方が合格率が高い理由の一つが、社会人受験者が多いということにあります。

以下は、厚労省が公表している令和2年度の精神保健福祉士試験合格者の受験者データです。

ご覧いただければわかる通り、精神保健福祉士の合格者ボリューム層は、30~40代の社会人です。

大学で精神保健福祉を学んで受験する人は案外多くないことがわかるかと思います。

続いて、社会福祉士の受験者属性を見てみましょう。

社会福祉士の合格者属性を見てみると、社会福祉士は福祉系大学卒業者(見込み含む)且つ若年層の合格者が多いです。つまり、社会福祉士は大学生が受験者のボリューム層いうことがわかります。

これらのデータを見て、皆さんはどう感じるでしょうか?

私自身が福祉系学科卒なので、あえて炎上覚悟で言いますが、社会福祉士の合格率が低い理由は、福祉系大学生の記念受験者が非常に多いからという理由が非常に大きいと考えます。

福祉系学科は社会福祉士取得をウリにしているところが多く、社会福祉士の指定科目・実習を行えるようにカリキュラムが組まれています。

既定路線で受験資格まではゲットできるということですね。

ここで落とし穴があります。

福祉系大学って言い方は悪いですが、低偏差値の大学が結構多いんです。Fランクと呼ばれる定員割れ大学も少なくありません。

勉強慣れしていない学生が、実習後に勉強したところで、結果は言うに及ばずです。100人近く受けて、やっとこ10人程度の合格者という大学もあります。

どことは言いませんので、興味のある人は公表されているデータを見てみてください。

第32回社会福祉士国家試験学校別合格率

当然、記念受験の学生が多ければ多いほど社会福祉士の合格率は下がっていきますので、見かけ上、合格難易度が高くなる構図に見えるわけです。

福祉系大学にとっては、合格率が低くても合格者が多ければPR材料になるため、とにかく受けさせることが大事になるわけです。

対して、精神保健福祉士の資格は福祉系大学であっても、受験資格を得るための指定カリキュラムが存在しない学校も多いです。

そのため、精神保健福祉士資格を取りたい人は、社会人になってから養成施設(専門学校)などで学習を続ける必要があります。

社会人になって仕事の合間をぬってまで取ろうとするわけですから、どうしたって本気度が違います。

したがって、問題難易度が同じであるにもかかわらず、社会人受験者の多い精神保健福祉士の方が合格率が高いという結果に現れるわけですね。

共通科目免除制度でより受かりやすくなる

もう1つの精神保健福祉士の方が合格率が高い理由が、共通科目免除にあります。

共通科目免除とは、社会福祉士もしくは精神保健福祉士のどちらかの資格を取得している場合、もう一方の資格試験を受ける際、共通科目の受験を免除してもらえる制度です。

つまり、社会福祉士を取ってから精神保健福祉士も受ければ、専門科目のみの受験で済むわけです。

先ほど述べた通り、精神保健福祉士・社会福祉士試験の難しさは共通科目にあるため、専門科目のみの受験で済むということは、ちょっとどころではないアドバンテージになります。

もちろん、精神保健福祉士→社会福祉士の順で受ける人もいます。

しかし、社会福祉士の方が受験者数や資格自体の認知度が高いため、「精神保健福祉士持ちの社会福祉士受験者」よりも「社会福祉士持ちの精神保健福祉士受験者」の方が多いです。

こうした社会福祉士持ちの精神保健福祉士受験者が、大きなアドバンテージを持って順当に合格するため、合格率に余計に開きが生じるということになります。

精神保健福祉士・社会福祉士に限りませんが、合格率を見るときは数字の背景を探ることが大事です。数字に惑わされないように!!

まとめ

  • 精神保健福祉士・社会福祉士ともに問題難易度に差はない
  • 精神保健福祉士の方が本気度の高い社会人受験者が多いため、合格率が高くなる
  • 社会福祉士持ちの精神保健福祉士受験者が共通科目免除となる関係で、より合格率に開きが出る

いかがでしたでしょうか?

ぱっと見の数字だけ見て、社会福祉士の方が合格難易度が高いとされがちです。しかし、本気で資格取得を狙いに受けている社会人が母集団であることは忘れてはいけません。

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