障害者雇用で求人を探したいんだけど、結局どこでどう探せばいいのさ?
障害者雇用求人はいくつか探し方のルートがありますよ!
障害者雇用で求人を探す場合は、ハローワークなど、障害者雇用求人専門に取り扱う機関から紹介を受ける必要があります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、よく知らないままに求人を探すと、「障害者求人はろくなものがない!」とすぐにモチベーションが下がることになりかねません。
今回は就労支援を行っている筆者が、求人紹介先の概要やそれぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
この記事を見れば知ることができること
- 障害者雇用求人の探し方
- それぞれの求人紹介先に向いている人と向いていない人
- 複数の求人紹介先に登録することのメリット
それでは一つずつ見ていきましょう!
障害者雇用求人の紹介先はどこも一長一短!

障害者雇用求人の紹介先は主に、ハローワーク、支援機関、障害者雇用専門の転職エージェントの3つに分類されます。
ハローワークは地元企業に強く、転職エージェントは国内大手企業の求人が豊富など、実はそれぞれ特徴が異なっています。
どこが良い・悪いかは、就活する人の仕事選びの基準によって異なってきます。
ですので、一概に「ハローワークは良くない!エージェントの方が良い求人が多い!」と言うことはできません。
どこの組織が別の組織の上位・下位互換というわけではなく、それぞれ一長一短あるという風に覚えておきましょう。
それぞれの求人紹介先にどういった特徴があるかを正確に把握して、自分の仕事選びの基準と照らし合わせていくことがとても重要になります。
自己理解のために、自身の障害特性の把握と配慮点の整理をしておくことをオススメします。
参考:障害者雇用で合理的配慮を得る方法教えます【知らないと危ないです】
次のセクションからは、ハローワーク、支援機関、転職エージェントの特徴について紹介していきます。
①ハローワーク

1つ目の障害者雇用求人の探し方としてハローワークを活用するものがあります。
ハローワークがどういうところかは皆さんご存じだと思います。
ハローワークには専門援助部門と呼ばれる、障害者雇用求人を専門に取り扱う部門が存在しています。ハローワークを通さないと利用できない給付金制度がある関係で、ハローワークは地元企業を中心に数多くの求人が集まる場となっています。
それ以外に精神障害者や発達障害者に対しては、精神・発達障害者雇用トータルサポーター制度を利用することができます。
精神・発達障害者雇用トータルサポーターは、精神保健福祉士などの専門職が主体となり、精神障害者、発達障害者に対して、きめ細やかなカウンセリングを行うサービスになります。
きめ細かなサービスを受けながら地元で働きたい方にとっては、ハローワークは必ず登録しておきたい機関といっても過言ではありません。
一方で、求人は地元企業に偏りがあるため、地域によってはそもそも求人数が少ないというデメリットがあります。
また、国内大手の事務職といった求人は都心部のハローワークを除けば、どうしても転職エージェントに数・質ともに劣る傾向にあります。
大手志向や高条件求人を求めている人にとっては、ハローワークの活用は不向きかもしれません。
ハローワークの詳細な活用方法は以下の記事を参考にしてください。
→【2021年版】障害者雇用求人を探すならハローワークへ必ず登録しよう!誰も言わないメリット教えます
ハローワークでの求人探し
向いている人:地元で働きたい人
向いていない人:高条件求人を求めている人
②就労支援機関

2つ目の障害者雇用求人の探し方は就労支援機関を活用する方法が挙げられます。
この場合の就労支援機関としては、就労移行支援事業所や障害者就業・生活支援センターなどがあります。
就労移行支援事業所は2年間の訓練期間を通して、企業就労につなげる福祉サービスです。
障害者就業・生活支援センターは障害者の就労支援を相談を主軸として一体的に行うセンターです。分類としては公益サービスに分類されます。
どちらの事業所も、就職支援の方法として実習支援をコーディネートする点が特徴です。就職後もフォローアップをする観点から、障害者の特性にマッチングした企業実習が求められています。
企業実習から正式採用につながるケースは非常に多いため、障害特性にマッチングした仕事に就きたいという人は利用を検討してみましょう。
ただ、就労移行支援事業所は訓練、障害者就業・生活支援センターは就労相談や関係機関へのコーディネートに重きを置いているため、本来は求人紹介をするサービスではないことは注意しておきましょう。
特に就労移行支援事業所は一定期間訓練を行うことが前提にあるため、「実習先だけ紹介してほしい」という希望は通らないと思っておいた方が良いでしょう。
そもそも障害者自身のことを訓練を通して知っていないと、その人に合った実習先を紹介しようがないですしね。
とはいえ、就職後も定着支援という形で支援者がフォローしてくれるのは支援機関ならではのメリットです。長く働き続けたいという人は利用を検討してみても良いでしょう。
それぞれの機関については、以下の記事を参考にしてみてください。
→就労移行支援事業所とは何か?必要でないと感じるあなたほど必要なサービスです。
→障害者就業・生活支援センターとは障害者雇用の何でも屋!働くを楽にするためのサービス内容を総まとめ!
支援機関での求人探し
向いている人:障害特性にマッチングした仕事に就きたい人
向いていない人:多くの求人から仕事を探したい人

③障害者雇用専門のエージェント

3つ目の障害者雇用求人の探し方は障害者雇用専門の転職エージェントを活用する方法です。
今は障害者雇用においても転職エージェントを使った就職は一般的なものになりつつあります。
新型コロナウイルスの影響でテレワークが普及してきたことにより、より地方在住者もエージェントを使った就職が加速化してきました。
転職エージェントで求人を探すメリットは、テレワーク求人特集など、その人の働き方に応じた求人をピックアップしやすい点が挙げられます。
国内大手の求人も取り扱うエージェントもあり、将来的にキャリアアップをはかっていきたい方には必須の求人の探し方となっています。
対して、お住まいの地域によっては、地元求人の数はハローワークに及ばない点が難点となります。地元で働きたいという方はハローワークへの併用登録をしておくのが吉です。
障害者ワークナビではオススメの転職エージェントについても特集しています。興味のある方はぜひ一度ご覧ください。
→障害者雇用でホワイト企業に就職したい方にオススメする転職エージェント3選
障害者雇用専門のエージェントでの求人探し
向いている人:高条件求人や多種多様な働き方を選びたい人
向いていない人:地域に根差した企業で働きたい人


迷うようなら全部使うのもアリ!?

それぞれの特徴はよくわかったよ、でもどの求人紹介先をメインに据えるか迷うなぁ…
もし迷ってしまうのであれば、全部利用してみるというのも悪くありません。
障害者雇用求人において、どの紹介先を中心に据えるかは、今後の働き方を大きく変える決断になります。その分、判断に迷うという人も少なくありません。
そんな人は、複数の求人紹介先に登録して求人を見ながら働き方を模索するという方法も悪くはありません。
「全部使う」と言うと節操がないように感じる人もいるかもしれませんね。ただ、ハローワークとエージェントを併用利用している方は、私が相談に乗っている方でも少なくありません。
支援機関も活用すれば、ハローワークやエージェントを通した求人から就職をしても、定着支援に入ってもらえるため、併用利用のデメリットは少ないと言えます。
最終的にどの求人を選ぶかは本人の判断にゆだねられるため、求人の紹介先は複数確保しておいて困ることはないでしょう。
まとめ
- 障害者雇用求人はハローワーク、支援機関、転職エージェントを通して探すのが一般的
- ハローワークは地元企業、支援機関はマッチングしやすい求人、転職エージェントは高条件求人の面で優位性がある
- どこに登録するか迷ったら複数の登録も検討の余地あり
いかがでしたでしょうか?
障害者雇用求人の探し方は正確な知識があるとないとでは、その後の働き方にも直結する問題です。今回の記事を参考に、自分に合った求人を探してみましょう。
迷ったら支援機関をぜひ活用してみてくださいね。