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アンガーマネジメントで仕事の怒りをやり過ごす方法を知ろう!【「期待しない」ことが楽への一歩】

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仕事していると上司や同僚の一言でついイラっとくることが多いです。怒りを鎮めるにはどうしたらいいのかな?

仕事をしていると嫌な思いをすることは多いですよね。怒りは誰でも覚えるものです。どうやったら自分の怒りとうまく付き合えるかを考えていきましょう。

怒りをコントロールする方法はアンガーマネジメントと呼ばれ、仕事をする上ではかかせないスキルとして取り上げられています。

障害者雇用の支援員として、日々ストレスへの対処法の相談を受ける筆者が、アンガーマネジメントの方法について解説していきます。

この記事を見れば知ることができること

  • アンガーマネジメントの方法
  • 相手にイライラしないための考え方・マインドセット
  • 相手の度を越した対応への対処方法

それでは一つずつ見ていきましょう。

アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントとは、文字通りアンガー(怒り)をマネジメント(管理)することを指します。

ストレスの多い現代人にとって必須のスキルとされており、ビジネス系のセミナーなどで取り上げられることも近年ますます増えてきています。

怒りと付き合う方法であって怒らないことではない

よく誤解されがちなことですが、アンガーマネジメントとは怒らない方法を学ぶことではありません。

え?イライラをコントロールするってことは怒らない方法を学ぶことになるんじゃないの?

人間である以上、怒りを感じなくなるわけではありませんよ。沸き上がった怒りへのうまい対処法を知ることが大事です。

また、怒りをなにがなんでも防いでいくことが正しいというわけでもありません。度を越した対応をされて、心身に害を及ぼされそうであれば、イライラをしっかり持ったうえで、しかるべき対応をすべき時もあります。わかりやすいのがパワハラ発言などですね。

こうした怒る必要のあることに対しては、適した部署や組織に相談する方が結果的に身のためになることがあります。

アンガーマネジメントを身につければ、怒るべきところで上手に相談につなげられたり、怒る必要のないことに関してはふりまわされにくくなります。

「6秒間待つ」は本当に有効なのか?

さて、アンガーマネジメントでは「最初の6秒間をやり過ごす」というのがベターな方法として語られることがあります。

人は特定の出来事に対して怒りを覚えた場合、最初の6秒間が最もアドレナリンが出ることから由来しています。最初の6秒間をジッと耐えることさえできれば、それ以上の怒りは湧き出てこないとされています。

果たして本当に効果はあるのでしょうか?

最初の6秒間は短期的な怒りのブロックとして効果的

ズバリ結論ですが、最初の6秒間を乗り越えることは怒鳴るなどといった怒りに任せた行動を抑制するのに役立ちます。

よく怒鳴ったりする人を想像してみてください、もし思い浮かべられなければマンガやドラマの怒りっぽいキャラクターでも構いません。

その人物は特定の物事が起きてから何十秒も経ってから、相手に怒鳴りかかったりしていますか?

おそらくほとんどの場合、反射的に数秒かからずに相手に食ってかかっていると思います。

人は最初の6秒間を越した場合、アドレナリンの壁を乗り越えて怒りを表面化することはしにくい生き物と言えます。こうした人体のメカニズムを知ることが怒りのブレークには効果的に役立ちます。

作業的にでも良いので「とにかく6秒待つ」を実践して、まずは感情を表面化するのを防ぎましょう。

相手に怒鳴りかかったりすると、後々自分が不利になりかねません。6秒も待てないという場合は専門医に相談するのも一つの手段です。

中長期的な怒りには対応できない

とはいえ、最初の6秒間も万能ではありません。

何秒どころか何分、何日経っても仕事上で嫌な相手は嫌なものです。もし6秒経ってすべてが丸く収まるなら、もっと世の中ストレスフリーです。

つまり、最初の6秒間は瞬間的な怒りを抑えるのに役立ちますが、継続的に嫌な感情を抱いている人や物事への怒りには対応はできません。

そこで、次のセクションからは、継続的に続いている怒りにはどのように対応したらよいかを述べていきたいと思います。

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方法① 怒りを感じている自分を認めてあげる

まず挙げるアンガーマネジメントの方法は、怒りを感じている自分を認めてあげることです。

人間、とくに日本人は謙虚な人柄が多く、自責(自分にも責任があると感じる)傾向の人間が多いです。こうした方に共通している特徴として、相手に怒りを覚えつつも、怒りを感じている自分を恥じてしまうと言った点が挙げられます。

しかし、仕事で怒りを感じることは何ら恥ずかしいことではありません。怒りの感情は、あなたが人として正常な反応を示しているサインです。いくらアンガーマネジメントを学んでいる人でもムカツクことはムカつきます。当然のことです。

ここだけの話、私も上司の何気ない発言にイラっとくることは日常茶飯事です笑

とはいっても、相手に対して「悪いのはあいつだ」と感情を丸投げするということではありません。

怒りを認めることは、今後どのように怒りと付き合っていくべきかを考えるためのマインドセット、いわば下準備の思考です。仕事では誰しも怒りは覚えます、決してふたをする必要はないですよ。

方法② 相手に期待しない

怒りを認めることができたら、次のアンガーマネジメントの方法として、相手に期待しない思考を持ちましょう。

期待しない思考ってどういうこと?それだけで楽になるの?

メカニズムを理解すれば、いちいちつまらない怒りにふりまわされることはなくなりますよ。

そもそも、怒りとは日々募る相手への感情(第一次感情)が爆発して引き起こすものです。水であふれだしそうなコップをイメージするとわかりやすいと思います。

これらの第一次感情を引き起こす理由は、自分の予想と反した動きを取られるからです。

日々の職場をイメージしてください。こんなことってありませんか?

  • やっと仕事が終わったと思ったら急な仕事をふられて残業する羽目になった
  • 「お前って〇〇だよな~」と自分の性格・人格に言及されるような発言をされて嫌な気分になった
  • 行きたくもない飲み会の二次会に誘われてストレスがたまった

例を挙げるとキリがありませんが、これらに共通することとして「予想外の出来事」ということが挙げられます。「上司という立場なのに、想定外の業務を振られた、心無い発言をされた」などの出来事が予想外のストレスとしてコップにたまり、最終的にはあふれ出してしまう(怒りになる)というメカニズムです。

「まさかこんなこと言わないだろう」というハードルが高い人、つまり相手への期待値が高い人ほど、ストレスはかかりやすくなります。

対応する手段としては、「最初から相手に期待しない」、これに尽きます。

人は自分よりも低い(と思っている)立場の人間に対しては、怒りを感じにくい特性があります。

極端な話、小学生から小馬鹿にされても、本気で強い怒りを覚える人は多くないと思います。これは無意識下で「相手は子供だから」というフィルターがかかっているからです。

最初から相手に期待しない(自分の中でのレベルを下げておく)ことを実践すれば、何か言われた際の怒りを意識的に下げやすくなります。

同じ社会人という服を着ていても、悪い意味で子供のような感性の持ち主は存在しています。「上司や先輩は普通こうあるべきなんじゃないか?」という期待の思考ははじめから持ちすぎないようにしましょう。

方法③ 不快な思いは正直に伝える

最後に挙げるアンガーマネジメントの方法としては、仕事で不快な思いは正直に伝えることです。

どちらかといえば、セクハラ・パワハラ対策に近いかもしれません。

アンガーマネジメントが上手な人ほど受け流しができるようになってくるため、つまらない発言に振り回されることが少なくなります。

しかし、心無い相手から目を付けられた場合、そうはいきません。明らかに黒ではないグレーなレベルでの嫌味を言われたりするリスクも仕事をする上ではゼロではありません。

ヘタに振り回されなくなっていると、「この人は何を言っても言い返してこない人だ」と勘違いされてしまうことも考えられます。発言や対応がエスカレートしていった場合、単なるイジメやハラスメントにまで悪化してしまう恐れもあります。

こうした場合はアンガーマネジメントどころではなく、適した部署や外部機関への相談が必要となります。一定規模の会社であれば、ハラスメント対応の部署があると思われるので、利用を勧めます。産業医への相談も一つですね。

外部の相談窓口としては、各都道府県労働局、全国の労働基準監督署が相談対応に乗ってくれます。弁護士などと異なり、無料且つ匿名で相談をすることが出来ます。参考にしてみてください。

厚生労働省 総合労働相談コーナー

障害者の方の場合は、障害者差別相談センターでの相談も可能です。虐待全般に関して、以下の記事でまとめています。ぜひご覧ください。

障害者雇用であってもいじめはある【差別を受けたら障害者差別相談センターへ】

まとめ

  • アンガーマネジメントは、怒りと付き合う方法であって怒らないことではない
  • つまらない怒りに関しては、自分の怒りを認める→相手への期待をはじめから捨てる流れで対応する
  • 度を越した出来事への怒りは、社内や外部の相談窓口で対応をしてもらう

いかがでしたでしょうか?

アンガーマネジメントは言葉が独り歩きしてしまい、解釈が人によって異なります。正しく怒りと向き合うことさえできれば、これ以上なく見の助けになります。

今回の記事を参考に、充実した社会人生活を送ってくださいね!

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