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障害者就業・生活支援センターとは障害者雇用の何でも屋!働くを楽にするためのサービス内容を総まとめ!

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こんにちは、エドガワです。

みなさんは「障害者就業・生活支援センター」という言葉は耳にしたことがありますか?

障害者雇用に興味がある、もしくはすでに働いている中で困りごとがある方にとっては、大きな味方になってくれる相談機関なんです。現役の就労支援センター職員である私が現場目線で概要・サービス内容を紹介いたします!

障害者就業・生活支援センターは障害者雇用の何でも屋

ずばり結論から申し上げます。障害者就業・生活支援センターは、障害をお持ちの方が長く職場で働くための就職・職場定着支援を行う障害者雇用の何でも屋です!

といっても、イメージがわきづらいかと思いますので、概要から説明していきたいと思います。

障害者就業・生活支援センターとは

参照:赤穂精華園

障害者就業・生活支援センターは、”就業”と”生活”の間に中点「・」が入ることから転じてナカポツセンターとも呼ばれています。地域によっては就ポツと呼ぶことがあります。

障害者が安定した就業生活を送るために、各種相談・支援サービスを提供しています。そのために、ハローワークや事業主、医療機関など、障害当事者に関わるあらゆる機関と連携を取りながら、包括的な支援を行う点が特徴と言えます。

平成21年に厚生労働省による「障害者就業・生活支援センター事業」として発足し、民間の社会福祉法人などが委託を受けてサービス提供を行っています。発足当初は全国に21センターしかありませんでしたが、平成30年4月時点では334センターまで増えており、お住まいの地域でサービスを受けることが可能になっています。

よく誤解されるのですが、厳密には福祉サービスではなく、公的サービスとして運営をされています。そのため、福祉サービスを受けるのに必要なサービス受給者証が無くても、相談・支援が可能です!

障害者就業・生活支援センターのサービス内容

厚生労働省によると、以下のように定められています。

就業及びそれに伴う日常生活上の支援を必要とする障害者に対し、センター窓口での相
談や職場・家庭訪問等により指導、相談を実施。
<就業支援>
○ 就職に向けた準備支援(職業準備訓練、職場実習のあっせん)
○ 求職活動支援
○ 職場定着支援
○ 事業所に対する障害者の障害特性を踏まえた雇用管理に関する助言
○ 関係機関との連絡調整
<生活支援>
○ 生活習慣の形成、健康管理、金銭管理等の日常生活の自己管理に関する助言
○ 住居、年金、余暇活動など地域生活、生活設計に関する助言
○ 関係機関との連絡調整

厚生労働省

実際の支援例に照らし合わせて、サービス内容を解説します。

これから就職活動を始める方への支援

  • どんな仕事が向いているかの相談
  • 適職検討のためのアセスメント(作業検査)の実施
  • 履歴書添削やハローワーク同行、面接同行などの就活サポート
  • 職場実習のご案内
  • 就職後の生活も見据えた家庭、医療機関との連携

以上が主な就業前の支援内容になります。障害者雇用以外の働き方も考えていきたいという場合でも相談にのってくれますよ。

アセスメントに関しては、各センターによって作業項目が異なる場合がありますので、興味がある方は面談時にご確認ください。

職場実習は、障害者・事業主共に感触が良ければ採用選考へつながるケースが多いので、もし機会があれば有効に活用してみてくださいね。

各所との連携に関しては、「家族と折り合いが悪いから連絡を取ってほしくない…」など、諸事情がある場合は、担当支援員にそのことを伝えれば、配慮してもらえます。

すでに就職済みの方への支援

  • 職場訪問を通した職場上の環境調整(人間関係や仕事内容など)
  • 体調不良時の医療機関への通院同行
  • 就業後のプライベートの過ごし方や金銭管理の相談

以上が就職済みの方への主な支援内容です。私たち支援者は、職場で長く働く定着するための支援として、「定着支援」として一括で呼んでいる場合が多いです。

定着支援は一見就職支援よりも数が少ないように見えますが、職場における課題は十人十色ですので、実際は就業後の方が介入度合いは高いケースが多いです。

なお、すでに就職した後であっても、就労支援センターの利用はできます。就職して困りごとがあるけれど、今までどこの就業・生活支援センターにも相談したことが無い…という方の方が多いので気兼ねなくご利用ください!

障害者雇用で入った会社ではない場合であっても相談・対応は可能です!

障害者就業・生活支援センターは障害者手帳無しでも相談可能!

それでは、実際にどのような人が利用対象者なのか、どんな相談事例があるのかを紹介します。

興味があるけれど迷っているという方は参考にしてみてくださいね。

障害者就業・生活支援センターの利用対象者は?

障害者就業・生活支援センターは障害があれば、どなたでも利用が可能です!手帳の有り無しや障害の種別を問いません。

いわゆる「〇〇障害」と診断されていない障害の疑いという段階や難病の方であっても利用することができます。

どこの障害者就業・生活支援センターを利用すれば良いの?

障害者就労支援センターはお住まいの地域ごとに相談の管轄が定まっています。例えば東京都だと区ごとに就労支援センターが設置されており、お住まいの区の就労支援センターへ相談することになります。

都道府県(特に地方圏)により、複数の市内を1つのセンターが管轄していることもあります。ご自分のお住まいに一番近い障害者就業・生活支援センターかお住まいの自治体の障害福祉課などに、どこの障害者就業・生活支援センターが相談の管轄かを確認すると良いでしょう。

参考:厚生労働省 令和4年度障害者就業・生活支援センター 一覧

障害者就業・生活支援センターの支援費用は?

障害者就業・生活支援センターの運営費用は、国や各都道府県の労働局から拠出されているため、相談者にかかる費用はありません!ただし、相談時の交通費は自己負担となりますので、ご注意ください。

障害者就業・生活支援センターは家族・企業であっても利用可能!

障害者就業・生活支援センターは障害当事者以外の方であっても相談可能です。

たとえば障害者のご家族から、お子さんの仕事についての悩みをご相談を受けることがあります。ご家族からの相談であっても、電話口で情報提供なども行うことができますので、詳しくは最寄りの障害者就業・生活支援センターまでお問い合わせください。

企業からの相談に関しては、実際にセンターにお越しいただいたり、職場訪問を通して、雇用相談や実習のコーディネートを行うことも可能です。実際に雇用相談からはじまって、障碍者を雇用されている企業も数多く見てきましたので、気兼ねなく相談してみることをお勧めします!

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実際の相談事例

では実際にどのような方が相談されるのでしょうか?

私が実際に相談を受けた内容と対応について書いていきます。

ケース① 金銭面にも課題のある方への支援

<相談者>

知的障害20代男性

<相談内容>

とにかくお金が無くて困っている。働きたいけれどどうすればいいかわからない。親とは折り合いが悪く援助を頼めそうにない。

<対応>

直近の生活費を工面するために、地域にある相談支援センターをご紹介すると共に面談に同席。生活保護と障害年金の申請を行い、金銭的不安の解消から進めることになった。申請と並行して、適職をさぐるために、作業検査や会社見学会のご案内を行った。

ケース② 人間関係で離職を繰り返している方への就職支援

<相談者>

精神障害30代女性

<相談内容>

将来、キャリアを活かして事務系の仕事に就きたい。いずれは正社員で就きたいと思っている。今までの仕事は障害を伏せて勤めていたが、人間関係でうまくいかないことが多かった。

<対応>

キャリアを活かした就職活動を進めるために、ストレスチェックシートを用いて、自身の強み・弱みを振り返りを行い、人的・環境上の配慮点を整理していった。相談の結果、まずはキャリアを積み上げていくために、障害者雇用にチャレンジしてみることになったため、職場見学や面接同行のサポートを実施。

ケース③ 職場で配慮が得られない方への定着支援

<相談者>

発達障害20代男性

<相談内容>

職場で叱られることが多く、一度注意されると萎縮してしまい、ミスが余計に増えるという悪循環に陥っている。障害者雇用で入っているので、もう少し配慮してほしい。配慮が難しいなら転職を考えたい。

<対応>

具体的な配慮事項を会社へ伝えきれていなかったため、どのような点で配慮をしてほしいと思っているのかを、面談を重ねて整理していく。その後、企業担当者と連絡を取り合い、職場訪問を実施。指示・指摘をする際は具体的な内容で伝達いただくこと、不安点があればいつでも相談ができる体制を敷いていただくことを配慮としてお願いしている。

簡単ではありますが、以上のような相談を日々受けています。

相談される方のバックグラウンドが異なれば、相談内容もとても幅広いです。少しでも働くことに悩まれている方は相談してみてはいかがでしょうか?

支援ペースは数か月に一回のケースが多い

センターにもよりますが、障害者職業・生活支援センターは3か月~半年に一回の支援ペースであることが多いです。就業当初で課題が多いときは月1回訪問をすることがありますが、数としては少ないです。

これは障害者就業・生活支援センターの支援が、ナチュラルサポート(職場内支援)に移行していくことを目指しているからです。わざと遠ざけているわけではありませんのでご安心ください笑

もっと高い頻度で支援をしてもらいたい方は、就労移行支援事業所を経由して、就労定着支援事業を活用することをおすすめします。利用すれば最大3年の間、月1回の対面支援を受けることができます。就労移行支援事業所については以下の記事を参考にしてみてください。

就労移行支援事業所とは何か?必要でないと感じるあなたほど必要なサービスです。

おすすめの就労移行支援事業所のリンクを貼っておきます。興味のある方はぜひ見学をご検討ください。

まとめ

  • 障害者就業・生活支援センターは障害者雇用における就職・定着支援を行っている。
  • 作業検査、適職相談から職場への訪問まで、無料で幅広くサービスを提供している。
  • 手帳が無くても利用可能、家族や企業からの相談も受け付けている。

いかがでしたでしょうか?障害者就業・生活支援センターをうまく活用すれば、職場でのミスマッチングを防げるだけでなく、長く働ける確率を上げることができるかもしれませんね。今回の記事をぜひ参考にしてください。

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コメント

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