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【2022年版】障害者雇用就職で後悔しないための就労移行支援事業所オススメ3選【現役支援員が解説】

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就労移行支援事業所に通ってみたいと思っているんだ!でもどんな事業所がおすすめなのかなぁ…

就労移行支援事業所の選び方にはコツがあるんです!自分はどういったタイプの事業所が合うかを確認しておきましょう!

障害者雇用にチャレンジしたい方にとって外せない訓練機関が就労移行支援事業所。

HPを見ても、どの事業所も同じように見える…なんてことはありませんか?かといって、適当に選んでしまうと、通所するのが苦痛になるばかりか、うまく就職活動に移れないリスクもあります。

ずばり、今回は後悔しない事業所選びのコツと、本当におすすめの就労移行支援事業所をお伝えしていきます。いくつもの就労移行支援事業所と関わってきた就労支援センター職員の目線から、忖度抜きで解説していきます。最後までご覧ください!

この記事は以下の人におすすめ

  • 就労移行支援事業所はどんな基準で選べばいいのか知りたい
  • どんな種類の就労移行支援事業所があるのかを知りたい
  • おすすめの就労移行支援事業所を知りたい

今回の記事を見れば、それらの疑問を解決できます。

この記事を見れば知ることができること

  • 就労移行支援事業所の選び方のコツ
  • 就労移行支援事業所の種類
  • おすすめの就労移行支援事業所

それでは実際に見ていきましょう。

就労移行支援事業所の選び方

ずばり、障害者雇用はどの就労移行支援事業所を選ぶかで就職後にも影響を及ぼします。

え?内定したらそれでおしまいじゃないの?

全くもっておしまいではないですよ!その考えはリスキーです!

極端な話、内定するだけなら就労移行支援事業所に通う必要のない人も大勢います。就労移行支援事業所は就職後の支援も行う役割があります。どこの事業所を選ぶかは、採用後に長く働けるかどうかにも直結してくるんです。

なんとなく良さそうというイメージで選ぶのは、悪いとはいいませんがリスキーです。自分にどういった事業所が合うかどうかを考えることは自己分析にもつながるため、怠らないようにしましょう。

言い換えれば、就労移行支援事業所に通う前から就活は始まっているということです。

ではどのような視点で選べばよいかを見ていきましょう!

1年近く取り組んでも良いと思えるプログラムはあるか

就労移行支援事業所を選ぶときは少なくとも1年間続けても良いと思えるプラグラムがある事業所を選びましょう。

早く就職したいから3か月くらいで就活はじめたいんだけど…

実際によく聞かれる質問ですね、では平均的な利用期間を見ていきましょう。

上の図は人材大手のパーソルグループが運営するミラトレ利用者の平均通所期間を示したものです。

過半数の方が半年以上、平均で8,9か月は利用しています。私が支援している方に関しても同じくらいの期間、通所されている方がほとんどです。もちろん例外的に早く就職される方もいますが。

なぜ8,9か月は要するのか?それは利用者が向いている職種を支援員がアセスメント(評価)するのに時間を要すからです。

一定期間通所できるだけの体力があるか、利用者との折り合いをつけられるか(協調性)などを見ていくためには1,2か月では事足りないことがほとんどです。それ以外に配慮事項を整理したり、会社見学や実習を経ると、結局のところ半年以上は要してしまうことがほとんどです。

そのため、利用するに当たっては1年近く利用することを見据えて、自分が興味のあるプログラムがあるかどうかを吟味していくことが大事です。

傾聴してくれるスタッフはいるか

就労移行支援事業所を選ぶときは、自分の話を傾聴してくれるスタッフがいる事業所を選びましょう。

具体的には、自分の障害特性を受け入れてくれた上で、対応方法を一緒に考えてくれるスタッフがいると良いでしょう。例を挙げてみます。

<ケース例>

ADHDの特性が強くあり、どうしても定刻よりも10分ほど遅れて到着してしまう。自分では30分前に到着できるようにしているつもりだが、それでも遅刻してしまう。

スタッフAの対応:遅刻は社会的に許されないこと。就職する上で雇ってくれる会社が少なくなるので、なんとか早く到着できるように頑張ってもらうよう促す。

スタッフBの対応:外出前のチェックリストなどを作成し、遅刻が改善できる仕組みを一緒に考える。それでも難しい場合は、フレックスタイム制がある障害者雇用求人を検討していく。

どちらのスタッフの対応が良いと感じたでしょうか?おそらく大半の方はBを選ぶと思います。

現実問題、どんなに素晴らしいプログラムがあっても、改善が難しい障害特性は存在します。だからこその「障害」だとも言えます。社会の枠組みに当て込めなければ、就職は難しいという考えのスタッフの場合、お互いの関係性もうまくいきません。

もちろん短所を指摘することも時にはとても大事です。障害者雇用であってもすべて思った通りに事が運ぶわけではないので。

しかし、配慮をもらうことでカバーはできないか?代替手段はないか?と柔軟な発想をもったスタッフの方が障害者本人も無理のない就労が叶いやすいです。自分の障害に向き合ってくれるスタッフかどうか、話を聞き入れてくれそうかどうかを見学時に確認しておきましょう。


事業所の雰囲気があうか

次に就労移行支援事業所を選ぶポイントは事業所の雰囲気が合うかどうかです。

といっても、どういったポイントに着目すればよいかわかりづらいと思います。具体的には以下の点に着目しておきましょう。

  • 事業所内の物音がうるさすぎ(もしくは静かすぎない)か
  • 利用者同士の距離感
  • スタッフに気軽に相談できる体制があるか
  • 面談室は防音性が保たれているか

あくまで一例です。もし自分が通う上で重視したい物的・環境的な要素があれば事前にリストアップしておきましょう。見学の際にはスタッフに質問できるタイミングがあるので、その時にでも確認をしておくことをオススメします。


毎日通いたいと思える距離にあるか

事業所の場所も就労移行支援事業所を選ぶうえでは大事な点です。先ほど述べた通り、多くの方は半年以上通う場所になります。ドアtoドアでどれくらいの時間がかかるのか、どれくらいの時間までなら通えるかはチェックしておきましょう。

ここでポイントなのは、近ければ一概に良いというわけではない点です。

もし家から徒歩10分圏内の場所に就労移行支援事業所があると仮定しましょう。事業所には通いやすいかもしれません。しかし、短時間の通所に慣れきってしまった場合、近場の就職でないと不安が生じてしまい、結果的に選べる企業が少なくなるという恐れが生じます。

就労移行支援事業所はあくまで就職を見据えて通う事業所です。将来的に就職したいエリアがどこかを見据えたうえで、事業所を選ぶようにしましょう。

実は定着率は重要ではない!?

就労移行支援事業所は卒所生の職場定着率を実績として公表しているケースが多いです。

しかし、私自身は定着率は就労移行支援事業所を選ぶうえでは優先度は高くないと感じています。

なんで!?定着率が高い方が良い事業所ってことじゃないの?

たしかにそう感じちゃいますよね。しかし、障害者雇用で定着できるかは、個々人の要因によって決まることが多いんです。

図の通り、知的障害者以外は病気や障害のためという理由が最多です。

じゃあ結局、どこの事業所に通っても変わらないってこと?

退職要因になりそうな部分に向き合ってくれる事業所であればあるほど、定着率は上げられますよ。どこの事業所も同じというわけではありません。

なにも定着率が大事ではないということではありません。本質的な考え方として、自分と向き合って対策を考えてくれるスタッフやプログラムが揃っていれば、”結果として”定着率も上がるということです。

①定着率が高ければとりあえず良い事業所である。

②定着率はあくまで結果論。密な関係をつくれるスタッフや通所したいと思えるプログラムがあるかどうかが大事。

①と②では、通所後の過ごし方が全く異なります。①の考え方で事業所を選ぶと、事業所の実績頼みになってしまう恐れがあります。思うように結果が得られなかった場合、不満を抱え込みがちになってしまいます。

対して、②の考え方で事業所を選んでいけば、自分と向き合う時間も積極的に作れるため、就活でのミスマッチングを防ぐ確率を上げられます。

定着率は結果に過ぎない。優先順位は先に述べたスタッフやプログラム、中身の雰囲気の方が上であると覚えておきましょう!

就労移行支援事業所の種類

次に就労移行支援事業所の種類について知っていきましょう。

種類を知っておくと自分にとっておすすめの就労移行支援事業所を絞り込みやすくなります。

オールラウンド型

一番オーソドックスな形式の事業所タイプです。ひとことで言えば、障害者種別や希望職種を問わず、どの人であっても受け入れを行っている事業所をさします。一番数が多い事業所タイプとなります。

メリットとしては、選べる選択肢が多く、大手企業が運営している場合はプログラムの質にも差が無い点が挙げられるでしょう。デメリットは、似たり寄ったりな事業所も多く、いまいち決め手に欠けがちになる点です。

メリット:選択肢が多い。大手はプログラムの質も高い。

デメリット:似たり寄ったりな事業所が多い。

障害特化型

障害特化型は「発達障害専門」など、特定の障害への就労支援に強みをもつ事業所をさします。メリットとしては、オールラウンド型などに比べて障害の理解がしてもらいやすい点でしょう。ほかの利用者も同じ障害を持っているため、悩みを共有しやすいです。

デメリットとしては、障害に絞っている分、プログラム内容に偏りがある点です。たとえば、知的障害に特化した事業所だとどうしても軽作業寄りのプログラムになるため、事務系に興味がある場合は不向きとなります。

メリット:障害理解がしてもらいやすく、悩みを共有しやすい。

デメリット:プログラム内容に偏りがある。

スキル特化型

スキル特化型は、ITやデザインなど、特定の内容に特化したプログラム・就職支援を行っている事業所をさします。近年、オールラウンド型との差別化をはかるために増えてきたタイプの事業所です。

メリットとしては、専門職への就職を考えている人にとってはうってつけである点です。興味を持って通いやすい点でモチベーションも維持しやすいでしょう。

デメリットとしては、もし希望が変わって別の分野の就職にチャレンジしたくなった場合、通所の意欲を継続するのが難しくなる点です。

メリット:専門職への就職に強みがある。興味関心を持って通いやすい。

デメリット:専門分野に興味を持てなくなった場合、通所のモチベーション維持が難しい。

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本当におすすめの就労移行支援事業所3選

それでは、3種類の就労移行支援事業所のうち、私が一押しする就労移行支援事業所を紹介していきます!!

オールラウンド型-LITALICOワークス

オールラウンド型でおすすめの就労移行支援事業所はLITALICOワークスです!

LITALICOワークスは株式会社LITALICOが運営している就労移行支援事業所です。LITALICOの特徴は何と言っても全国展開で高いサービス品質を誇る点です。

私自身、LITALICOの職員さんと関わる機会は多いのですが、どの支援員も一定以上のスキルを有している印象を受けます。障害者の方への基本的な傾聴はもちろん、職場への密な支援やこまめな連携をはかってくれています。

通常、就労移行支援事業所は規模が大きくなると個々人の支援経験にゆだねられる場合が多いです。しかし、LITALICOワークスでは定期的なスタッフ研修を行い、スキルアップをはかっているようです。

LITALICOワーク

また、多くの障害者を就労させた経験があるため、コネクションのある企業への見学や実習先も豊富にそろえられている点も特徴に挙げられます。2019年4月時点では4,500か所以上のインターン先があると記載があります。

どこの就労移行支援事業所に通えばよいかわからない…という方は、まずLITALICOワークスに見学に行かれてはいかがでしょうか?就労移行支援事業所がどんなところかというイメージをつくる上では、とても良い事業所ですよ。

こんな人に向いている

  • 専門スキルの高い職員から支援を受けて就職活動をしたい方
  • どんな仕事をしたいかが定まっておらず、色々な企業に見学・実習がしたい方

見学はコチラから↓

障害特化型-ゼネラルパートナーズ

障害特化型でおすすめの就労移行支援事業所はゼネラルパートナーズです。

ゼネラルパートナーズ

ゼネラルパートナーズは、障害者向けの転職サービスや就労移行支援事業所を運営している人材会社です。正確には、「ゼネラルパートナーズ」は運営会社名であり、それぞれの障害に特化した就労移行支援事業所ごとに別名で運営されています。

その数、実に6つ!

事業所名対象障害
atGPジョブトレ うつ症状コース(旧シゴトライ)うつ病
atGPジョブトレ 発達障害コース (旧リンクビー)発達障害
atGPジョブトレ 聴覚障害コース (旧いそひと)聴覚障害
atGPジョブトレ 統合失調症コース (旧リドアーズ)統合失調症
atGPジョブトレ 難病コース(旧ベネファイ)難病
atGPジョブトレIT・Webなし(WEB制作スキル特化)

atGPジョブトレはスキル特化型ですが、それを除いても5つもの障害特化型の事業所を運営しています。ここまで細かに対象障害を分類して運営している企業はほぼ無いと言っていいでしょう。

難病専門のベネファイでは、疾病管理やピアサポートによるグループワークを取り扱っています。障害専門の事業所だからこそのプログラムが用意されているので、これから自分の強み・弱みを考えていきたいという方にもおすすめです。

また、2,000社以上とのパイプがあるとされており、人材会社であるゼネラルパートナーズの強みが活かされています。

こんな人に向いている

  • 自分の障害理解も深めながら訓練を受けていきたい
  • 配慮が整った企業で見学や実習をしていきたい

↓見学はコチラから

atGPジョブトレ 聴覚障害コース (見学予約フォーム)

スキル特化型-manaby

スキル特化型でおすすめの就労移行支援事業所はmanabyです。

manaby

manabyの最大の特徴は、デザインやプログラミングなどのプログラムをeラーニングで学べる点にあります。

manaby

manabyは時代に即したプログラムを提供しているだけでなく、在宅就労も視野に入れた就職支援を行っています。事実、障害者雇用の在宅就労者は増えてきており、こうした就労移行支援事業所はさらにニーズが高まることが予想されます。

新型コロナウイルスの影響で、企業就労の形は変わり急速に変わりつつあります。

ひと昔前であれば、ニッチな分野の就労移行支援事業所と揶揄されてきたかもしれません。しかし、こうした就労移行支援事業所で自分のスキルアップを図ることは将来のリスクヘッジにもつなげられます。

また、プログラミング関係は副業としても人気の分野のため、収入を得る手段としても有効活用できそうです。

こんな人に向いている

  • 将来的に在宅就労で仕事をしていきたい
  • スキルを高めて、副業などで収入を稼ぐことも視野に入れていきたい

見学はコチラから↓

manaby(見学予約フォーム)

まとめ

  • 就労移行支援事業所は1年以上通うことを見据えてプログラムやどんなスタッフがいるかチェックする
  • オールラウンド型、障害特化型、スキル特化型の3種類の事業所がある
  • オールラウンド型はLITALICOワークス、障害特化型はゼネラルパートナーズ、スキル特化型はmanabyがおすすめ

いかがでしたでしょうか?

就労移行支援事業所とひとくちに言っても、種類や選ぶときのポイントがいくつもあることがわかったかと思います。

受験に例えるとわかりやすいですが、どんなに実績のある塾や予備校であっても、合格を保障してくれるわけではありませんよね。どう使うか、自分に合っているかをしっかり吟味することが何より大事です。

今回の記事を参考に、後悔のない就労移行支援事業所選びをしてみてください。

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